森田療法に出会う(1)
ミントタブレット依存症の私・・
発症してから2年半を過ぎる頃。
私は相変わらず予期不安・強迫的な不安に振り回されていました。
吐き気を感じる時は、どうしても口の中の唾が多くなるようで、
口に溜まった唾を飲もうとすると「おえっ」となってしまったり、
口の中に溜まった唾が気になってしまってますます唾が出てしまう、という悪循環。
そういった不快感を和らげるために、ある時期からフリスクのようなミントタブレットやお水、バッチフラワーのレスキューレメディなどを、出かける際には携帯するようにしていました。
不安感や不快感を一時的に和らげることはできましたが、
タブレットとお水を忘れて出かけてしまうとたちまちパニックになりました。
ひどい時は過呼吸気味にもなりました。
こうもなるとミントタブレット・ペットボトル水依存です。
1時間ほどの車の運転があるとすれば、唾が増えるためタブレットはどんどん口の中で溶けてしまい、ピークの頃は1日で2ケース近いタブレットを消費していました。
そのうち、同じ味だと吐き気をごまかせなくなるので、時々タブレットを変えてみたり。
どのバッグにも、開封したタブレットが入っている始末。
今でこそタブレットを一度も口に入れない日がありますが、それでもバッグの中に無いと不安で、つい買ってしまいます。
以前はずっと口に入れていましたが、今は満員電車や飲み会のあとなどに口に含む程度です。でも未だに買ってしまうのです。不安なので。
レスキューレメディは効果があると感じたものの、入手しにくいのと少し高額だったので、オムツで出費の多い私には続けるのにハードルが高くなり、いつの間にかやめてしまいました。
コンビニでも手に入る安価のミントタブレットを利用することで、ずいぶん気軽にはなりましたが、不安に思う気持ちに疲れてもいました。
「あるがままに」森田療法に出会う
私の町には少し離れた場所に大きな図書館があります。
小さな子どもが遊びながら本に親しめる場所があるので、たまに息子と行って、
絵本と精神関連や親子問題関連の本を借りたりしていました。
そこで目に飛び込んできたのは
「あるがままを受け入れる」
という一文でした。
もうこの本のタイトルは覚えていませんが、森田療法に関する書籍はたくさんあります。
「神経症(不安障害)と森田療法〜公益財団法人メンタルヘルス岡本記念財団」
が上位にきます。
みたところ、簡潔に森田療法の生みの親 森田正馬(まさたけ)先生のプロフィールなどがまとめられているので、初めて知る方には親切なサイトだと思います。
森田療法の本には、
パニックになった自分を打ち消そうとするほど混乱に陥ってしまう。
そうではなく今ある状態を受け入れること・客観的に自分を見ること・・
などなど(うろ覚え)に、とても心が反応しました。
その当時、投薬をするというのに抵抗があったのは、多分対症療法で打ち消しをしようとするほど逆にひどくなるのでは?という不安が拭えなかったからです。
実際に最初に使っていた薬に体が慣れると効きにくくなるので、様子をみながら薬を変えることは普通にあるようです。
ただのミントタブレットにすら依存する私の状態には、薬は劇薬でしかない気がしていました。
森田療法を知ったことは救いであり、新たな戦いの始まりでもありました。