外出を克服したい・・外出のお供
やっと悩んでいた症状の正体がわかる
外出をすると、不安で動悸が始まる前に
必ず吐き気を伴っていました。
食事を摂っていなくても、何かの拍子に始まる吐き気は
いつも悩みました。
「今日は調子がいいぞ」と、ママ友に連れ出してもらって
会話を楽しんでいても、だんだん喉に違和感をおぼえるのです。
そのうち何となく吐き気が始まり、抑えようとするとどんどん不安感が増す・・
というのがパターン化してきました。
発症して1年経った頃の日記は悲惨で、一年経っても治らない自分を嘆き、いつになったら治るんだろう?と悩みを綴る毎日でした。
そもそも発症してしばらくは、「パニック障害」という言葉を知らずにいました。
この症状に悩まされ、生活に制限がかかり始めてストレスでいっぱいでした。
子どもをひなたぼっこやお散歩に出したり、時々起こる子どもならではの不機嫌泣きんにも対応できず、日常生活はもちろん子育てにも影響が出てしまいました。
「パニック障害」という病気と知る
何が良くないんだろう?
このままこの症状に負けて暮らしたくはない。
とはいえ、今から18年ほど前の話です。
インターネットでも「パニック障害」に関する情報がないわけではありませんでしたが、治療や対処に関しての情報はあまりなかったおぼえです。
ある日テレビを観ていて「パニック障害」が取り上げられていました。
どれも当てはまる症状を見て、やっと自分の状態に名前がついたことに安堵しました。
変な話ですが、かかっている病気が何かと判明することに、少しだけ孤独感が減りました。
病院にかかっても、町の医者に行けば胃薬やめまい止めなどしかもらえなかったので、これで何科にかかればいいかもわかってホッとしました。
とはいえ、この場合は精神科でした。
テレビでは抗不安剤などもあることを知り、早速行きたい!と思い、病院探しを始めました。
最初にかかった病院はテレビで観た麻布にある「さいとうクリニック」。
(こちらの詳細はまた後日書こうと思います)
カウンセリングから始めましたが、お医者さんから
「どうしても不安症状がきついならお薬出しますけど、どうしますか?」
この時初めて、抗不安剤というものがあるのを知りました。
お願いします、と言いたかったのですが、なんとなく自分にブレーキがかかりました。
迷っていた様子を見たお医者さんは
「まあ、また来る時までに考えてください。この病気には自力で対処します、という方もいらっしゃいますから」
とおっしゃってくださったので、この日は薬をもらわずに帰りました。
お薬をもらうことに躊躇した理由はいくつかありましたが、この病院までの距離もありました。
夫が休日の土曜に連れて行ってもらったのですが、患者数が多かったため予約とはいえ丸一日かかりました。
休日に乳児連れで時間を潰すにも、行く場所が限られてしまうのでなんとなく気が引けてしまい、さいとうクリニックにかかりつつも近所でも病院を探すことにしました。
「抗不安剤」を知ったものの・・・
病院探しをしている最中、当時やっとできた地元のママ友のMさんという方にそんな話をした時です。
Mさんは先天性の障害を持つお子さんを育てていました。
もともと今でいうリケジョで、出産前は研究所にもお勤めになっていた方でした。
「抗不安剤、私はオススメしない」
抗不安剤に大きな期待を寄せていた私には、かなりショックな意見でした。
というのも彼女が普段お子さんにあげているお薬は数種類。
いろんな発作を持つお子さんだったのですが、てんかん症状や躁状態などに対して出されたお薬は、最初は効果があってもだんだん慣れてしまうので、あるタイミングでお医者さんが次々と新しいお薬や元のお薬に戻すそうです。
「薬によっては効きすぎて、◯ちゃんが一日中眠ってしまうこともあるし、動きがとにかく遅くなったりすることもあるの。この子の脳の活発すぎる部分を抑える目的もあるから仕方ないんだけど、薬を飲み始める前の方がよっぽど良かったかもしれない、って思うの。病気の発作はあるけど、自然だった。
話せない子だからこの子の様子からコンタクト取っているんだけど、今はコントロールされている感じもあるし、薬の影響で怠そうだったり、不機嫌そうだったりすると申し訳ない気持ちになる。
薬を数日飲まない日もあるけど、やっぱりなんとなく眠そうだったりして、、元には戻れないんだな、って思った。
うちの子に飲ませている薬と同じようなものが抗不安剤にはあるんだけど、不安が消えるんじゃなくて、活発に反応している脳を鈍らせるだけよ。例えば耐えられず眠いくらいの睡魔があれば、多少具合が悪かったり、気持ちがざわついても睡魔が勝れば問題ないじゃない?そんな感じだよ。
一度抗不安剤を飲み出したら多分、元のあなたに戻らない。だからなるべくカウンセリングとか、サプリメントとか、体に影響の出ないものから始めたらどうかな」
せっかく見つけた抗不安剤という逃げ道は、Mさんの助言によりあっさり候補から消えました。