薬を使わず治すパニック障害〜誤作動した脳と心の修理

パニック障害を発症し、克服するまでの記録です

強迫感が始まって・・

強迫的な鍵の確認は、5年ほど続きました。

 

発端は多分、忘れ物かな・・という気がします。

本当になんでもないことが発端なんです。

 

今にして思えば、ね。

 


 

 

 

赤ちゃんや小さな子とのお出かけは準備が大変

 

 

赤ちゃんがいる方ならお分かりですが、

出かける前のお母さんの荷物って、なかなかの量ですよね。

 

哺乳瓶とスペア・お湯・お水・オムツ・ゴミ袋・おやつやおもちゃ・・・

成長に合わせてセットする内容も変わっていきます。

 


また、ハイハイが始まる頃は目が離せないので、

赤ちゃんの動きに注意しながらそれらを用意し、自分の用意をし・・

 

と短時間にいろいろなことをしなくてはいけないので大変です。

 


そうしてからガス・電気・水道・家の中の窓、と確認をし、
やっと施錠するまでに至るのですが、

 


「あ、おもちゃ忘れちゃった」

「あ。母子手帳入ってない!」


と、なにかひとつは忘れていることがあって、

家に戻るのです(ため息・・)。


戻った際、息子の泣き始めたりするとそちらに気を取られて、また別のものを忘れた

り、みたいなことは度々あったからかもしれません。

 

「不完全な確認作業」と名付けるべきか、

確認の確認というか確認になっていない確認が始まりました・・・

 

意味わからないですよね。

 

 

 例えば必要な荷物やタスクのリストアップに始まり、一つ一つをチェックしながら準備

を進めていき、最終的には全てチェックされていれば終了。

 

でも、このリストアップの時点で集中力が途切れてしまっており、チェックしながら

準備を進めていると

 

「あ!そうだった!」

と気づいたり足したりして、だんだんめちゃくちゃになっていくのです。

 

 

で、結局最後は確認の確認となるわけですが、あまりにもミスが減らないため、

 

確認の確認の確認、となっていったのです・・・。

 

 

今にして思えば、そもそものおっちょこちょいな性格に加え、

あまり睡眠をとらない息子との生活から慢性的な睡眠不足に陥っていたのが

原因だとは思います。

 

 


でもこうしたことが続いているうちに、それもまた病的なものに変わっていきました。

 

 

 

 

強迫感と不安感が増して外出が困難に

 


ある日突然、「鍵閉めたっけ?」と思い始めるようになり、
車で出かけてもう一度Uターンして確認をする、
というのを2、3度繰り返すようになりました。

 


ガチャガチャ!と手で確認をし、「よし!」と思っても、ちょっとすると

「もう一回見なきゃ」という気がしてしまうのです・・

 


これには本当に疲れました。

「閉めたよ、閉めたって!」と自分を怒鳴ることもありました。

 


戸締りしたかどうかの不安がなかなか打ち消されないため、

なんだか家が私を呼び戻している気さえしてきたものです。


「出かけると家に空き巣が入るかもしれない」


「家にいた方がいいんじゃない?」

 

「外出すると具合が悪くなったり事故に遭ったり、

不幸なことが起こるかもしれない」

 

見た目はみなさんと変わりないかもしれませんが、内心はいろいろな考えや感情が

次々と波のように打ち寄せていました


そんな心の声といちいち戦わなきゃいけません。

 

やることや出かけなきゃいけない用事があるし、家から出ないわけにはいかないので

どうにかこうにか出かけるのですが、駅や車に乗って町から出る頃には

本当に心がクタクタになってしまいました。

 


クタクタになりつつも、
「でも家から出ることはできたから、ぜひ目的地にたどり着こう」と思うと、

 

「たどり着けるの?」

「本当に大丈夫?」

 

と今度は心に不安が広がり始めるのでした・・・。



ちなみに

鍵をかけたかどうかの不安感を打ち消せるようになったのは、
引っ越してマンションになったことで
防犯設備が整ったからだと思います。

 


 

 

以前住んでいた場所はテラスハウスという
アパートと一軒家の中間みたいなもので、
道路に面してドアがありました。

 

そのドアの横に小さな庭の前に大きな窓があったのですが、
家にいるとき、
ここから家を覗いていたセールスだかを発見したことがあります。


レースのカーテンを引いていたので

あちらからは気づかれませんでしたが、わざわざ覗いてまで

インターホンを鳴らす人がいることに恐怖を覚えました。


一応、道路から階段状のアプローチがあるのですが、門がないんですよね・・・

そうすると誰でも簡単に階段を上がってインターホンを鳴らせるのです。

新築で見かけもよく、広さもまずまずだったので

この賃貸に住むことにしたのですが、

 

住んでみると

 

防犯面でとても甘い建物であることに気づいたのです・・。


ずっとマンションで暮らしていたせいもありますし

家の作りにも問題があったかと思いますが

不安感を感じやすい方は、見かけや広さや駅までの距離だけでなく、

 

家のセキュリティや窓の位置などにも

注意して住む家を探すことをお勧めします。